野菜や花の生長を調節する技術開発ならびに花の形質に関する研究

1m2の面積でトマトを100kg作る技術に挑戦!

 わが国の施設園芸は,生産性が欧米のそれに比べると著しく低いのが現状です.このプロジェクトでは,光合成を促進するために,CO2濃度,温度,湿度,光といった環境要因をトマト等の園芸作物に最適化し,その上で,今までの技術とは比べものにならないくらいの高生産性を達成することを目的としています.加えて,省エネルギー,環境保全などを達成するための新しい施設環境調節技術にも挑戦します.近い将来,畳半分位のスペースでトマトを100kg作ることができるかも!?

光を使って成長速度や開花時期を変化させる! 

 高等植物にとって「光」とは,光合成のためのエネルギーであると同時に,周囲の環境条件を知るための重要な情報となっています.実は,植物も光の「色」を見分ける能力を備えており,基本的に,「青」,「赤」ならびに「近赤外線」の三種類の光が,植物の開花時期や形を制御していると考えられています.本研究室では,光と野菜や花の成長との関係について,関係する遺伝子の働き等メカニズムを解明するとともに,発光ダイオードや光を変えるフィルムを使って,開花するタイミングや成長速度をアップさせる光環境調節技術の開発に取り組んでいます.

花の色や形を決める遺伝子を探る!

  私たちが普段見かけるツツジは、突然変異の選抜や交配によって今から約300年前の江戸時代から花の形質が多様化した様々な園芸品種が作出され、親しまれてきた古典園芸植物です。私たちの研究グループでは花色に注目し、ツツジ花冠の色素の合成に関わる遺伝子の解析を行っています。

 また、同じ古典園芸植物であるサクラソウでも、花色や花の模様をはじめ、花弁の形、花容(咲き方)等も多岐にわたっています。 また、基本の一重咲きだけでなく、八重咲や無弁化等、花器形態の変化した品種も存在しています。そこで、花色だけではなく、花弁の形や花の各器官形成に関わる遺伝子の解析も行っています。

 今後,得られた分子情報を活用して、ほとんどが謎となっている園芸品種の起源解明や新品種の開発をしたり、さらにこれら植物(品種)に特有の形質を切花など他植物へ応用したいと考えています。